歯石の大きさは、、、
先週末の台風の影響により、各地で大雨特別警報や、避難勧告が発令されているニュースが飛びかい、一夜明けて各地で大きな被害が報告されてきており、台風が過ぎ去った今も救助活動が行われ、本当に心配が尽きない状況ですが、被害がなるべく最小限で済むことを心から祈るばかりです。
SNS を見ると、災害時における避難として、ワンちゃんたちは避難場所には連れて行けないとの話があったり、一部の有志の方がワンちゃんたちの避難場所として場所を開放したり、、、
川崎市宮前区のマンションで浸水被害で亡くなられた方は、ワンちゃんを飼っていて避難所に行けず、自宅で待機していて被害に遭われたと聞きます。
このような非常時になると、尚更浮き彫りになりますが、ワンちゃんたちの取り巻く環境を考えた時に、大切な命であるワンちゃんたちの本当に安心した生活環境として、社会が対応できているか、というと、まだまだ変わらなくてはならない問題、課題が山積していることを痛感します。
僕自身に何ができるか、、、は分かりませんが、「ひとと犬との共生」が当たり前の社会になって行くために、できることが少しでもあるなら、ひとつずつ取り組んでいきたいと、そう願う自分がいます。
さて、、、本題に入りますが、この写真、何かお分かりになりますか?
これは、歯が欠けた?のではなく、いずれもケアを行った時に、ワンちゃんたちの歯に付着していた歯石です。
歯石取りケアを行う際には、特に初回ケアの時は必ずカウンセリングを行い、現在の歯と歯茎の状態や歯肉炎などの有無などを細かくお伝えして同意を得てから、歯石取りケアを行いますが、ワンちゃんによって、歯石の付き方はかなり違いがありますが、ひとつの歯全体を覆い被さるように付着していた歯石を取ると、写真のような大きな歯石が取れたりします。
あまりに歯石が大きいと、飼い主様から「えっ?歯が取れたのかと思いました!」とおっしゃる方も多かったりします。
歯石自体の、大きい小さいはともかく、問題なのは、歯石が歯を被うことにより、歯と歯肉(歯茎)の間にある、いわゆる歯周ポケットにフタをするように塞ぎ、その塞いだ歯周ポケットの中で菌が増え、歯槽膿漏になってしまい、ワンちゃんたちの健康に重大な影響を及ぼすことになります。
上の写真は、歯石取りケアをする前に状態を確認した時のものですが、、、
歯グキの腫れが全体に酷く、ケアをする前から歯グキからの出血があり、歯も何本か抜けてしまって歯槽膿漏が更に他の歯まで進んでいた状況です。
このワンちゃんは、歯石取りケアは行わず、飼い主様と相談して、医療による歯グキの腫れと歯槽膿漏の治療を行う形で、動物病院にお願いするようにしました。
歯グキ全体か腫れと出血がある状態は、ワンちゃんにとっても、かなり痛みがあったので、ケア前の確認で口を触り、写真を撮ろうとしたら、かなり暴れて確認するのに時間が掛かりました。
これはワンちゃんにとって、この口の中の状態は、痛みが常にある状態なので、本当に辛かったと思いますが、、、
このような状態にならない為の、歯のケアをいかに行うか、が大事なポイントになるかと思います。
歯の状態は、犬種の特徴、ワンちゃん自身の元々の口腔内環境、普段の食べ物の内容、ヨダレの量、ケアの有無などが個々によって複雑に絡み合い、歯周病の進み具合に影響を与えていきます。
それだけに、個々のワンちゃんにの状態合った口腔内のケアを、負担をできるだけ掛けないでいかに行うか?の選択は飼い主様がよく考えて選択する必要があります。
麻酔をしない歯石取りケアでは、そのような今のワンちゃんの細かい状態を確認し、またワンちゃんの様子をお聞きつつ、ワンちゃんの口腔内の状態を踏まえたケアの実施と、口腔内ケアのアドバイスまで、丁寧に行います。
ワンちゃんの健康で快適な生活は、お口のケアから!!
飼い主様と一緒に、ワンちゃんたちの健康を守るケアを今日も行っていきたいです。
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